Round 5 《上位卓より》- Patrick Chapin vs. Mitch Tamblyn
by Rich Hagon
現在、両者共に4-0の成績、常に我々を楽しませてくれるPatrick Chapinに今大会初の黒星をつける指令は、Mitch Tamblynに下った。先行を選び、最初の手札をマリガンするTamblynだが、彼のロケットスタートはそんなことを微塵も感じさせないものだ。
Mitchは《贖われし者、ライズ/Rhys the Redeemed》から《安寧砦の精鋭/Safehold Elite》と展開する。対するCapinの初動は《薬の走り手/Medicine Runner》。ゲームはすでに混成フォーマットらしい様相をみせており、2枚の《平地/Plains》と2枚の《山/Mountain》、1枚の《島/Island》が場に並び、両者合わせて3体の緑のクリーチャーが場に出ているんだ!Chapinは後々のために《他所のフラスコ/Elsewhere Flask》用意し、彼がダメージを受け続ける合い間に、Tamblynは《ライズ》の能力を使って次々と戦線を構築してゆく。
ライフが14となったところで、Chapinは《ヒル結び/Leech Bonder》を場に追加するが、なおもTamblynは攻める手を緩めず、Chapinのライフを11として更なる脅威として《汚れ背の匪賊/Scuzzback Marauders》を場に送り出す。《シスルダウンの二人組/Thistledown Duo》を場に出しながらも、Chapinは残りの余剰マナで5/2トランプルの化け物を《鎖の呪い/Curse of Chains》で対処し、少なくともしばらくの間、無用の長物とした。続くターンMitchの場に現れた《つまみ食い貯め/Morselhoarder》は丁度よい替わり玉といったところか。
Chapinはここで、《メロウの波破り/Merrow Wavebreakers》で飛行を得た《シスルダウンの二人組/Thistledown Duo》により、このゲームで初めてMitchへと傷を負わせることに成功し、ライフ合計はTamblyn有利の18対9となり、両プレイヤーの2枚残されている手札で、ここからゲームはスローダウンするかと思われた・・・Tamblynが彼の勝利へのプランを見せるまでは。手始めに彼は《山背骨の発動/Knollspine Invocation》をプレイ、続けて《霧への変化/Turn to Mist》を捨ててChapinの場で邪魔になりそうなブロッカーを排除する。手順の3つ目として、彼は自らが要する軍勢をレッド・ゾーンへと送り込み、Chapinに残されたライフはわずか1、Chapinに打開の策はなく、第2ゲームに向けてシャッフルを開始した。
Chapin 0 - 1 Tamblyn
サイドボードの間、冗談一つ交わさず、Chapinが後攻を選び、Tamblynは再度1ターン目の《贖われし者、ライズ/Rhys the Redeemed》からゲームを開始する。《たなびく紺碧/Cerulean Wisps》は期待通りChapinの序盤のマナを円滑にするのに一役買うが、Tamblynが送り出した《ボガートの放火魔/Boggart Arsonists》は《平地/Plains》を場に抱えるChapinに対して非常に有効に働いてくれそうだ。先のゲームよろしく、Tamblynは綺麗なマナカーブを描く展開を見せ、4ターン目に《ルーン鹿乗り/Rune-Cervin Rider》を追加するが、今回はChapinも防御策として《幽体の行列/Spectral Procession》をプレイしてみせる。
Tamblynは続いて《山背骨の発動/Knollspine Invocation》、をプレイし、Chapinを更に脅かす。《たなびく純白/Niveous Wisps》がChapinに更なるカードを与え、なおも彼の空飛ぶ軍団で果敢に攻め立てながら、Tamblynに4点のダメージを与えてライフトータルを16対13、革新者Chapinの有利とする。5マナを立てて、Tamblynはただターンを返し、Chapinが《バレントンの岩山踏み/Barrenton Cragtreads》をプレイするのをただ見送り、再び飛行と+1/+1修正を得た《シスルダウンの二人組/Thistledown Duo》がTamblynのライフを10へと落とす。ターンの終了時にTamblynは《ボガートの放火魔/Boggart Arsonists》の能力を使って《岩山踏み》を墓地に送ろうと試みるも、Chapinは《霧への変化/Turn to Mist》という回答を持ち合わせており、《岩山踏み》を墓地に送る代わりにゲームの外へと送り出す。
Chapinが自身が持つ7マナうち5マナを使って《小枝の戦這い/Wicker Warcrawler》を場に出す傍ら、Tamblynは《つまみ食い貯め/Morselhoarder》を追加するも、今やChapinの場には10体もの化け物たちがひしめき、Tamblynはどうにも身動きの取れない状態に陥っているようだ。逆にChapinは、《他所のフラスコ/Elsewhere Flask》を起動して場の土地を全て《島/Island》へと変えた上で、《発想の流れ/Flow of Ideas》で7枚にも及ぶドローを行う。Chapinがディスカードへ移行していいか訪ねると、Tamblynは《つまみ食い貯め/Morselhoarder》の起動型能力を含む全力の7マナを捻り出して《土引きずりの巨人/Loamdragger Giant》をエサに《山背骨の発動/Knollspine Invocation》を起動し、Chapinのライフを16から一気に9へと落とし込めた。明らかに今のTamblynの頭の中には、Chapinがつい今しがた得たカードアドバンテージを有効活用する前に、彼をカリカリに焼き切ってしまおうというプランがあることが見て取れる。
Mitchによる2枚目の《ボガートの放火魔/Boggart Arsonists》が《小枝の戦這い/Wicker Warcrawler》を処理したところでラウンドの残り時間は15分を切り、取り巻きの観戦者は50人はいるだろうか。そのほとんどが、今マジックにおいてもっとも有名なプレイヤーの逆転劇を見るのをを心待ちにしている。しかし、Tamblynは《鎧をまとった上昇/Armored Ascension》を捨ててChapinのライフを5へと落とす。彼らの願いは果たして届くのだろうか?
Chapinは更なる航空戦力を送り出し、Tamblynのライフは現在5、その手には2枚のカードが握られている。《遁走の恐君主/Ghastlord of Fugue》はChapinにとってーもし、生き残る事が出来ていればー大きな脅威となっていたかもしれない。Chapinのターン、Tamblynのライフを3へと削る。そのターン終了時にTanblynは《痕跡焼き/Burn Trail》を捨てて、Chapinのライフはわずか1点、勝敗の全てはTamblynのライブラリーのトップに眠るカードへと委ねられた。何かしらの呪文ならばTamblynにこのゲームの、そしてこのマッチの勝利が与えられ、土地であれば、我々は勝者を決める3戦目へと歩を進めることとなる。
そのカードとは!?
《幽体の行列/Spectral Procession》
Patrick Chapin 0 - 2 Mitch Tamblyn
by Rich Hagon
現在、両者共に4-0の成績、常に我々を楽しませてくれるPatrick Chapinに今大会初の黒星をつける指令は、Mitch Tamblynに下った。先行を選び、最初の手札をマリガンするTamblynだが、彼のロケットスタートはそんなことを微塵も感じさせないものだ。
Mitchは《贖われし者、ライズ/Rhys the Redeemed》から《安寧砦の精鋭/Safehold Elite》と展開する。対するCapinの初動は《薬の走り手/Medicine Runner》。ゲームはすでに混成フォーマットらしい様相をみせており、2枚の《平地/Plains》と2枚の《山/Mountain》、1枚の《島/Island》が場に並び、両者合わせて3体の緑のクリーチャーが場に出ているんだ!Chapinは後々のために《他所のフラスコ/Elsewhere Flask》用意し、彼がダメージを受け続ける合い間に、Tamblynは《ライズ》の能力を使って次々と戦線を構築してゆく。
ライフが14となったところで、Chapinは《ヒル結び/Leech Bonder》を場に追加するが、なおもTamblynは攻める手を緩めず、Chapinのライフを11として更なる脅威として《汚れ背の匪賊/Scuzzback Marauders》を場に送り出す。《シスルダウンの二人組/Thistledown Duo》を場に出しながらも、Chapinは残りの余剰マナで5/2トランプルの化け物を《鎖の呪い/Curse of Chains》で対処し、少なくともしばらくの間、無用の長物とした。続くターンMitchの場に現れた《つまみ食い貯め/Morselhoarder》は丁度よい替わり玉といったところか。
Chapinはここで、《メロウの波破り/Merrow Wavebreakers》で飛行を得た《シスルダウンの二人組/Thistledown Duo》により、このゲームで初めてMitchへと傷を負わせることに成功し、ライフ合計はTamblyn有利の18対9となり、両プレイヤーの2枚残されている手札で、ここからゲームはスローダウンするかと思われた・・・Tamblynが彼の勝利へのプランを見せるまでは。手始めに彼は《山背骨の発動/Knollspine Invocation》をプレイ、続けて《霧への変化/Turn to Mist》を捨ててChapinの場で邪魔になりそうなブロッカーを排除する。手順の3つ目として、彼は自らが要する軍勢をレッド・ゾーンへと送り込み、Chapinに残されたライフはわずか1、Chapinに打開の策はなく、第2ゲームに向けてシャッフルを開始した。
Chapin 0 - 1 Tamblyn
サイドボードの間、冗談一つ交わさず、Chapinが後攻を選び、Tamblynは再度1ターン目の《贖われし者、ライズ/Rhys the Redeemed》からゲームを開始する。《たなびく紺碧/Cerulean Wisps》は期待通りChapinの序盤のマナを円滑にするのに一役買うが、Tamblynが送り出した《ボガートの放火魔/Boggart Arsonists》は《平地/Plains》を場に抱えるChapinに対して非常に有効に働いてくれそうだ。先のゲームよろしく、Tamblynは綺麗なマナカーブを描く展開を見せ、4ターン目に《ルーン鹿乗り/Rune-Cervin Rider》を追加するが、今回はChapinも防御策として《幽体の行列/Spectral Procession》をプレイしてみせる。
Tamblynは続いて《山背骨の発動/Knollspine Invocation》、をプレイし、Chapinを更に脅かす。《たなびく純白/Niveous Wisps》がChapinに更なるカードを与え、なおも彼の空飛ぶ軍団で果敢に攻め立てながら、Tamblynに4点のダメージを与えてライフトータルを16対13、革新者Chapinの有利とする。5マナを立てて、Tamblynはただターンを返し、Chapinが《バレントンの岩山踏み/Barrenton Cragtreads》をプレイするのをただ見送り、再び飛行と+1/+1修正を得た《シスルダウンの二人組/Thistledown Duo》がTamblynのライフを10へと落とす。ターンの終了時にTamblynは《ボガートの放火魔/Boggart Arsonists》の能力を使って《岩山踏み》を墓地に送ろうと試みるも、Chapinは《霧への変化/Turn to Mist》という回答を持ち合わせており、《岩山踏み》を墓地に送る代わりにゲームの外へと送り出す。
Chapinが自身が持つ7マナうち5マナを使って《小枝の戦這い/Wicker Warcrawler》を場に出す傍ら、Tamblynは《つまみ食い貯め/Morselhoarder》を追加するも、今やChapinの場には10体もの化け物たちがひしめき、Tamblynはどうにも身動きの取れない状態に陥っているようだ。逆にChapinは、《他所のフラスコ/Elsewhere Flask》を起動して場の土地を全て《島/Island》へと変えた上で、《発想の流れ/Flow of Ideas》で7枚にも及ぶドローを行う。Chapinがディスカードへ移行していいか訪ねると、Tamblynは《つまみ食い貯め/Morselhoarder》の起動型能力を含む全力の7マナを捻り出して《土引きずりの巨人/Loamdragger Giant》をエサに《山背骨の発動/Knollspine Invocation》を起動し、Chapinのライフを16から一気に9へと落とし込めた。明らかに今のTamblynの頭の中には、Chapinがつい今しがた得たカードアドバンテージを有効活用する前に、彼をカリカリに焼き切ってしまおうというプランがあることが見て取れる。
Mitchによる2枚目の《ボガートの放火魔/Boggart Arsonists》が《小枝の戦這い/Wicker Warcrawler》を処理したところでラウンドの残り時間は15分を切り、取り巻きの観戦者は50人はいるだろうか。そのほとんどが、今マジックにおいてもっとも有名なプレイヤーの逆転劇を見るのをを心待ちにしている。しかし、Tamblynは《鎧をまとった上昇/Armored Ascension》を捨ててChapinのライフを5へと落とす。彼らの願いは果たして届くのだろうか?
Chapinは更なる航空戦力を送り出し、Tamblynのライフは現在5、その手には2枚のカードが握られている。《遁走の恐君主/Ghastlord of Fugue》はChapinにとってーもし、生き残る事が出来ていればー大きな脅威となっていたかもしれない。Chapinのターン、Tamblynのライフを3へと削る。そのターン終了時にTanblynは《痕跡焼き/Burn Trail》を捨てて、Chapinのライフはわずか1点、勝敗の全てはTamblynのライブラリーのトップに眠るカードへと委ねられた。何かしらの呪文ならばTamblynにこのゲームの、そしてこのマッチの勝利が与えられ、土地であれば、我々は勝者を決める3戦目へと歩を進めることとなる。
そのカードとは!?
《幽体の行列/Spectral Procession》
Patrick Chapin 0 - 2 Mitch Tamblyn
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