Round 11 《ちょうどいい調子》- Mark Herberholz vs. Mike Patnik
by Rich Hagon

僕がこの話をしてもMarkは余り気にしないだろけどーグランプリ2日目、日曜の午前9時ーこの時間帯に、Mark Herberholzをこのトップラインで見ることは、これまでの彼のグランプリ2日目の様子を見るにとても珍しいことだ。対して《黄昏の番人/Twilight Shepherd》はこのテーブルでいきなり彼に相対すると言うロケットスタートを気にも留めないといった感じで、両プレイヤーは現在8勝2敗、お互いにこれ以上負けるわけにはいかない状態で、Patnikの《天使》かHerberholzの頭脳、どちらが崖っぷち2日目を駆け抜けるのに十分な素質持つのか見届けることになるだろう。

先攻を取ったHerberholzは3ターン目までアクションを起こすことが出来ない。そんな彼の最初のアクションはマナ加速アーティファクトの《小走り犬/Scuttlemutt》、そんあ彼を尻目にPatnikは《純視のメロウ/Puresight Merrow》を召喚して1撃を加えた上で、後々馬鹿げた強さを見せるであろう《ミストメドウの魔女/Mistmeadow Witch》を送り出す。Herberholzの場にでっかい《野リンゴの群勢/Crabapple Cohort》が現れると、Patnikは《見張り翼のカカシ/Watchwing Scarecrow》を追加するに留まる。Markの《群勢》は、彼がもう1体を追加したことによりお互いがお互いを5/5へと成長させる。このマッチはどうやら、純粋な力と、器用さ・狡猾さの戦いになっていくようだ。Patnikの青白デッキが、Herberholzの緑デッキをいつ出し抜いてやろうかと機会をうかがっている。

《守美者の探索/Safewright Quest》をプレイし、ついにHerberholzが彼の2色目を僕らに明かす。《平地/Plains》をサーチし、場には5/2トランプラーの《汚れ背の匪賊/Scuzzback Marauders》を追加する。ここで大きな戦闘が行われる、2体の5/5《野リンゴの群勢/Crabapple Cohort》による重たい一撃がPatnikを襲うが、瞬速もちの《盲信の守護者/Zealous Guardian》と《ミストメドウの魔女/Mistmeadow Witch》の能力を使うことによって最悪の事態を免れる。とはいえ、Patnikはここまでで既に2度、5点の攻撃を受けており、ライフトータルは14対10とHerberholzの優勢となっている。

続く戦況の変化は、Patnikが優秀な白いレアカード、《黄昏の番人/Twilight Shepherd》を追加して、戦線を打開しようと試みたところで訪れた。Markがその返しに追加したのは《ピリ=パラ/Pili-Pala》、おそらくはPatnikの魅力的な天使には遠く及ばない力しか持たないカードだ。Patnikはひたすらに土地を並べつづけ、現在7マナ。彼の英知が見出すー8マナに到達し、2度《ミストメドウの魔女/Mistmeadow Witch》の能力を起動することができるに至ればーPatnikは明らかに劣勢だった、が、彼はそう易々とミスは犯さない。

Herberholzが自身の7枚目となる土地、このゲームで最初の1枚となる《山/Mountain》を置くが、何もせずにターンを返す。《小走り犬/Scuttlemutt》が《ミストメドウの魔女/Mistmeadow Witch》の力によって追いやられ、Patnikは、これまで《犬》のせいで少しゲームに居場所を見つけられなかった《神格の鋼/Steel of the Godhead》を《純視のメロウ/Puresight Merrow》にプレイして全軍を突撃させ、Herberholzのライフを4へ落とし、自身は14に回復する。そして、プロツアー・ホノルル・チャンピオンに解答は残されていなかった。

Herberholz 0 - 1 Patnik

とても熱心な勉強家、Herberholzが冗談気味に対戦相手に尋ねる;"《黄昏の番人/Twilight Shepherd》はいいカードかい、マイク?"

あぁ、そうだよMark。Gabriel Nassifに聞いてみな。

第1ゲームとは打って変わって、Herberholzは早々に3色を揃え、《汚れ背の匪賊/Scuzzback Marauders》、《小走り犬/Scuttlemutt》を展開する。その間Patnikは地上を抑えるべく《ウーナの門の管理人/Oona’s Gatewarden》、《純視のメロウ/Puresight Merrow》、《見張り翼のカカシ/Watchwing Scarecrow》と並べ立てる。

《鬱後家蜘蛛の饗宴/Gloomwidow’s Feast》が《門の管理人》を打ち落とし、Herberholzは攻勢に出る準備をする。《ミストメドウの魔女/Mistmeadow Witch》や《黄昏の番人/Twilight Shepherd》をデッキに抱えるPatnikに対して、これらの終盤以降の脅威が機能する前に勝負をつけたいところだ。しかし、Patnik側に6マナが出揃うと、再びスーパー・フライヤーが場に現れる。《飢えたスプリガン/Hungry Spriggan》と《小走り犬/Scuttlemutt》は夕暮れを愛する5/5の前に指をくわえて見ているしかない。

1ゲーム目をとられ、パーマネント数は2対3、そして《黄昏の番人/Twilight Shepherd》までも出されており、Herberholzは思考を整理する。
《飢えたスプリガン/Hungry Spriggan》が、戦闘前の《燃えさしの突風/Ember Gale》の力を借りて《天使》を倒してみるものの、彼女はしつこい女で、4/4と依然として洒落たサイズで戻ってくる。Herberholzの場にはもう《鬱後家蜘蛛の饗宴/Gloomwidow’s Feast》から湧いて出た1/2のトークンしか残っておらず、Patnikは容赦なくプレッシャーをかける。

アタック - 残りライフ12

アタック - 残りライフ6

《野リンゴの群勢/Crabapple Cohort》は確かにデカイ、が、地に足をつけることは叶わない。《霧への変化/Turn to Mist》がそのデカブツを片付け、《睡魔術師/Somnomancer》が最後のブロッカーを排除し、このショーのヒロインが空を舞う道を作る。そう、器用さと狡猾さがこの勝負を制したんだ、でも、終ってみれば最初から最後まで《黄昏の番人/Twilight Shepherd》が、その壮麗さを持ってこの勝負の結果を分かつこととなった。

Mark Herberholz 0 - 2 Mike Patnik

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