Feature Match : Round 9
Gabriel Nassif (7-1) vs. Luis Scott-Vargus (7-1)
& Tomoharu Saito (6-2) vs. AJ Sacher (6-2)
by Rich Hagon
およそ100人以上はいるであろうかと思われる観客の波が、本日の大一番を一目見ようと押し寄せている。両者ともここまで7-1という成績で2日目を確実なものとしており、ここでの勝利は過酷な日曜日のさらにその先にある勝利をぐっと引き寄せることとなる。
Nassifは2ターン目の《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》で先陣を切るが、LSVもそれには第2ターンの《苦花/Bitterblossom》で応える。2枚目の《ヒル》を経過して、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》を追加、続唱からは《途方もない力/Colossal Might》がめくれ、これをLSVが通せば致命的なダメージを叩き出す・・・・ハズだった。《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》がそれを阻む。それでも、2体の《ヒル》を4/4にサイズアップしながら責め続けるNassif、次のアップキープにはLSVのライフはわずか6となってしまう。続くターンでNassifは《ヒル》を育てることをせず、戦線に《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher》を追加するもののそこにはすぐさま《恐怖/Terror》が。アップキープ、LSVのライフは3に、防戦一方。次のアップキープライフは2に、さらに必至の防衛戦。アップキープ、ライフ1の状態で《誘惑蒔き/Sower of Temptation》がNassifの《カメレオンの巨像/Chameleon Colossus》を奪い取るものの、すぐさま《名も無き転置/Nameless Inversion》によって《誘惑蒔き》が打ち落とされ、《巨像》は主の下へと帰る。もはやLSVにとっては《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》すら間に合わず、Nassifが引導を渡す。
Nassif 1 - Scott-Vargus 0
もう一方のフィーチャーテーブルでは、齋藤友晴がAJ Sacherを開幕から圧倒していた。場には2体の《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》、クリーチャー化した《変わり谷/Mutavault》さらに齋藤は《名も無き転置/Nameless Inversion》を自身の《ヒル》にプレイすることで、それを7/1の殺戮マシーンへと変える。Sacherは一度に13点のダメージを受け、残りライフは1に、ジェイスが奇跡を自分にもたらしてはくれないことがわかると、勝ち星を1つ齋藤に譲った。
Saitou 1 - Sacher 0
Louisは初手を見るなり即座にマリガンを選択し、6枚の手札で第2ゲームに臨むことになるが、Nassifはダブルマリガン、5枚の手札でスタートとなった。再度、LSVは2ターン目の《苦花》から、ビートダウンの体制をとる。Nassifの《ジャンドの魔除け/Jund Charm》が場を一掃する一方で、LSVが《恐怖/Terror》で《克服者》を討ち取ってゆく。三度場が平らになり、その場をNassifが続唱《エルフ》で埋めようとる。続唱からは対象のない《マグマのしぶき/Magma Spray》がめくれ、《エルフ》自身は《砕けた野望/Broken Ambitions》で阻まれてしまう。同じように2枚目の《エルフ》が現れるがそこには《瞬間凍結/Flashfreeze》、しかしながらようやく続唱にて《転置》がめくれ、LSVのフェアリーを仕留め・・・るはずだったのだが、それすらも《ウーナの末裔/Scion of Oona》がインスタントスピードで立ちはだかる。続くアップキープの《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》はあまりに十分すぎ、勝敗は3ゲーム目に委ねられた。
Nassif 1- Scott-Vargus 1
反対側では、Sacherがひどく追い詰められているように見える。12点のライフを持ちながら、《谷》・《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》・《雲打ち/Cloudthresher》・《護民官の道探し/Civic Wayfinder》にたった1体の《谷》で相対しているという状況だ。ここから、”確立変動”とでも言うべきやり取りが始まる。始めにSacherは《苦悶のねじれ/Agony Warp》を2体の《谷》向けて放つ。1体を瞬殺し、もう1体を無力化してみせ、さらに残った2マナからは《雲打ち》めがけての《恐怖/Terror》、しかし齋藤にもまだ手は残されており、《転置》をSacherの1人ぼっちの《谷》へ撃ちこむ。全ての宣言と解決が終了したところで、ゲームを決めるかに思われた攻撃はわずか3点のダメージを与えるにとどまった。
それでも、齋藤はプレッシャーをかけ続ける。脅威に次ぐ脅威、そしてやはり再びジェイスがもたらすドローはSacherを救うには遅すぎる。昨年のプレイヤー・オブ・ジ・イヤー、齋藤友晴が2日目へと駒を進めた。
Tomoharu Saito 2 - AJ Sacher 0
ここまでに、LSVとNassifの第3ゲームはほどよく進んでおり、見たところ《ヒル》と《克服者》をコントロールするNassifが優勢のようだ。それでもゲームの前半では、Nassifは自身の続唱《エルフ》がひたすらに阻まれヤキモキしていた。1枚目は《瞬間凍結/Flashfreeze》によって、2枚目は《謎めいた命令》によって阻まれた挙句に《克服者》をタップされている。続いてNassifからは《思考囲い》、LSVの手札に残されたのは《くぐつ師の徒党/Puppeteer Clique》と2枚の土地のみとなり、見たところNassifの勝利はすぐそこのように見えるが。
しかしながら、マジックというゲームはライブラリーのトップに眠るほんの1枚のカードが全てをひっくり返してしまう、というのは少なくない話だ。
そして今回、その好機はLSVに訪れた。
正に崖っぷちのこの状況、Nassifのターンに《くぐつ師の徒党》が1度死に、LSVはNassifの墓地から続唱《エルフ》を”借りて”くる。
アンタップ、アップキープ、ドロー・・・場には6枚の土地、ここでゲームはひっくり返る。
LSVはそのカードをキャストし、”装備”する・・・そう、《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》を!!
そしてアタック!!
突如としてライフトータルは10-3でLSVのリードという形になる。Nassifの顔が絶望と敗北の表情で満ちる。続くターンにLSVは《戦槌》を《くぐつ師の徒党》へと装備させ、抗いようのない空からのダメージを―最後のダメージを与えた。Nassifもまだ2日目をプレイするものの、LSVは8-1という好位置において明日の日曜日に挑むこととなる。
Luis Scott-Vargus 2 - Gabriel Nassif 1
---------- キリトリ -----------
や、やっと初日分が終わった。。。遅くてスイマセン。
Gabriel Nassif (7-1) vs. Luis Scott-Vargus (7-1)
& Tomoharu Saito (6-2) vs. AJ Sacher (6-2)
by Rich Hagon
およそ100人以上はいるであろうかと思われる観客の波が、本日の大一番を一目見ようと押し寄せている。両者ともここまで7-1という成績で2日目を確実なものとしており、ここでの勝利は過酷な日曜日のさらにその先にある勝利をぐっと引き寄せることとなる。
Nassifは2ターン目の《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》で先陣を切るが、LSVもそれには第2ターンの《苦花/Bitterblossom》で応える。2枚目の《ヒル》を経過して、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》を追加、続唱からは《途方もない力/Colossal Might》がめくれ、これをLSVが通せば致命的なダメージを叩き出す・・・・ハズだった。《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》がそれを阻む。それでも、2体の《ヒル》を4/4にサイズアップしながら責め続けるNassif、次のアップキープにはLSVのライフはわずか6となってしまう。続くターンでNassifは《ヒル》を育てることをせず、戦線に《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher》を追加するもののそこにはすぐさま《恐怖/Terror》が。アップキープ、LSVのライフは3に、防戦一方。次のアップキープライフは2に、さらに必至の防衛戦。アップキープ、ライフ1の状態で《誘惑蒔き/Sower of Temptation》がNassifの《カメレオンの巨像/Chameleon Colossus》を奪い取るものの、すぐさま《名も無き転置/Nameless Inversion》によって《誘惑蒔き》が打ち落とされ、《巨像》は主の下へと帰る。もはやLSVにとっては《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》すら間に合わず、Nassifが引導を渡す。
Nassif 1 - Scott-Vargus 0
もう一方のフィーチャーテーブルでは、齋藤友晴がAJ Sacherを開幕から圧倒していた。場には2体の《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》、クリーチャー化した《変わり谷/Mutavault》さらに齋藤は《名も無き転置/Nameless Inversion》を自身の《ヒル》にプレイすることで、それを7/1の殺戮マシーンへと変える。Sacherは一度に13点のダメージを受け、残りライフは1に、ジェイスが奇跡を自分にもたらしてはくれないことがわかると、勝ち星を1つ齋藤に譲った。
Saitou 1 - Sacher 0
Louisは初手を見るなり即座にマリガンを選択し、6枚の手札で第2ゲームに臨むことになるが、Nassifはダブルマリガン、5枚の手札でスタートとなった。再度、LSVは2ターン目の《苦花》から、ビートダウンの体制をとる。Nassifの《ジャンドの魔除け/Jund Charm》が場を一掃する一方で、LSVが《恐怖/Terror》で《克服者》を討ち取ってゆく。三度場が平らになり、その場をNassifが続唱《エルフ》で埋めようとる。続唱からは対象のない《マグマのしぶき/Magma Spray》がめくれ、《エルフ》自身は《砕けた野望/Broken Ambitions》で阻まれてしまう。同じように2枚目の《エルフ》が現れるがそこには《瞬間凍結/Flashfreeze》、しかしながらようやく続唱にて《転置》がめくれ、LSVのフェアリーを仕留め・・・るはずだったのだが、それすらも《ウーナの末裔/Scion of Oona》がインスタントスピードで立ちはだかる。続くアップキープの《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》はあまりに十分すぎ、勝敗は3ゲーム目に委ねられた。
Nassif 1- Scott-Vargus 1
反対側では、Sacherがひどく追い詰められているように見える。12点のライフを持ちながら、《谷》・《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》・《雲打ち/Cloudthresher》・《護民官の道探し/Civic Wayfinder》にたった1体の《谷》で相対しているという状況だ。ここから、”確立変動”とでも言うべきやり取りが始まる。始めにSacherは《苦悶のねじれ/Agony Warp》を2体の《谷》向けて放つ。1体を瞬殺し、もう1体を無力化してみせ、さらに残った2マナからは《雲打ち》めがけての《恐怖/Terror》、しかし齋藤にもまだ手は残されており、《転置》をSacherの1人ぼっちの《谷》へ撃ちこむ。全ての宣言と解決が終了したところで、ゲームを決めるかに思われた攻撃はわずか3点のダメージを与えるにとどまった。
それでも、齋藤はプレッシャーをかけ続ける。脅威に次ぐ脅威、そしてやはり再びジェイスがもたらすドローはSacherを救うには遅すぎる。昨年のプレイヤー・オブ・ジ・イヤー、齋藤友晴が2日目へと駒を進めた。
Tomoharu Saito 2 - AJ Sacher 0
ここまでに、LSVとNassifの第3ゲームはほどよく進んでおり、見たところ《ヒル》と《克服者》をコントロールするNassifが優勢のようだ。それでもゲームの前半では、Nassifは自身の続唱《エルフ》がひたすらに阻まれヤキモキしていた。1枚目は《瞬間凍結/Flashfreeze》によって、2枚目は《謎めいた命令》によって阻まれた挙句に《克服者》をタップされている。続いてNassifからは《思考囲い》、LSVの手札に残されたのは《くぐつ師の徒党/Puppeteer Clique》と2枚の土地のみとなり、見たところNassifの勝利はすぐそこのように見えるが。
しかしながら、マジックというゲームはライブラリーのトップに眠るほんの1枚のカードが全てをひっくり返してしまう、というのは少なくない話だ。
そして今回、その好機はLSVに訪れた。
正に崖っぷちのこの状況、Nassifのターンに《くぐつ師の徒党》が1度死に、LSVはNassifの墓地から続唱《エルフ》を”借りて”くる。
アンタップ、アップキープ、ドロー・・・場には6枚の土地、ここでゲームはひっくり返る。
LSVはそのカードをキャストし、”装備”する・・・そう、《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》を!!
そしてアタック!!
突如としてライフトータルは10-3でLSVのリードという形になる。Nassifの顔が絶望と敗北の表情で満ちる。続くターンにLSVは《戦槌》を《くぐつ師の徒党》へと装備させ、抗いようのない空からのダメージを―最後のダメージを与えた。Nassifもまだ2日目をプレイするものの、LSVは8-1という好位置において明日の日曜日に挑むこととなる。
Luis Scott-Vargus 2 - Gabriel Nassif 1
---------- キリトリ -----------
や、やっと初日分が終わった。。。遅くてスイマセン。
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